研究情報

研究成果『果樹』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。

試行技術 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)南信試(栽培部)

りんご「シナノゴールド」は積算温度により適熟期を把握できる

りんご「シナノゴールド」の果実の成熟は積算温度と高い相関があり、標高 500m程度までの低標高地域では、 8 月 21 日以降の日平均気温の積算がおよそ 1100℃以上で適熟期になる。

普及技術 平成20年(2008年)果樹試験場

ストッポール液剤はりんご「シナノドルチェ」の収穫前落果防止に有効である

りんご「シナノドルチェ」において、ストッポール液剤の1500倍を収穫開始予定日の15日前に散布すると落果防止効果が得られる。

普及技術 平成20年(2008年)果樹試(育種部)

りんご「ふじ」単植園における受粉専用品種の混植方法

わい化栽培のりんご「ふじ」単植園において、訪花昆虫としてマメコバチを利用した場合、受粉樹として受粉専用品種を 15~20m程度の間隔で植栽することで、園地全体の頂芽中心果 80%程度以上の結実が確保できる。

普及技術 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)

切り戻し、芽かき、ビーエー液剤の複数回散布による、りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)の樹冠形成技術

ほ場に植えたままの状態のりんご 1 年生わい性台木苗木に切り戻し、芽かき処理を行い、残した新梢の先端部にビーエー液剤を繰り返して散布することで、主幹上にフェザーが多発し、わい化栽培で利用しやすい樹幹構造のカットツリーが育成できる。

普及技術 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)

りんご新わい化栽培に適する2年生わい性台木苗木(カットツリー)は、長さ5~50cmの側枝本数が概ね10本以上のものが望ましい

りんご新わい化栽培に適する 2 年生わい性台木苗木(ふじ/M.9 ナガノ、シナノスイート/M.9 ナガノ、シナノゴールド/JM7)は、主に長さ 5cm 以上 50cm 未満の側枝本数で評価し、概ね 10 本/苗以上であることを目標とする。

普及技術 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)

りんごM.9ナガノ台木樹(カットツリー)は初期収量を確保するために定植1~2年目は側枝の切り返しを行わない

りんごM.9ナガノ台木樹の2年生苗木定植時とその翌年に側枝先端を切り返さないと、頂芽花芽数が多くなり、初期収量が多くなる。

普及技術 平成20年(2008年)果樹試験場

りんご「シナノドルチェ」の高品質果実生産のための適正着果管理技術

りんご「シナノドルチェ」の高品質果実を安定生産するためには、あら摘果を満開2週間後頃までに行い、仕上げ摘果では葉 50~60 枚に1果程度の着果管理が必要である。

技術情報 平成20年(2008年)農総試(バイテク部)、果樹試(育種部)

SSRマーカーを用いた県職務育成もも・ネクタリン品種の識別

県職務育成4品種を含むもも・ネクタリン43品種について、3種類のSSRマーカーを用いることにより県職務育成品種を含む特定の28品種を識別できる。

技術情報 平成20年(2008年)農総試(バイテク部)、果樹試(育種部)

SSRマーカーを用いた県職務育成りんご品種の識別

県職務育成5品種を含むりんご26品種について、3種類のSSRマーカーを用いることにより供試26品種すべてを識別できる。

技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部)

ナシマダラメイガの性フェロモントラップ

SEトラップの粘着版中央部に、開発したナシマダラメイガの発生予察用性誘引剤を設置すると、ナシマダラメイガのオス成虫を1ヶ月以上にわたって、効率的に誘引捕獲する。この捕獲数を、年間を通じて、半旬毎に調査することにより、誘殺消長を簡単に把握することができる。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部)

りんご園の土着ミヤコカブリダニに与える農薬の影響

カーバメート剤と殺ダニ剤の一部はりんご園の土着ミヤコカブリダニに対して影響が大きい。また、有機リン剤とネオニコチノイド剤の一部は影響があり、合成ピレスロイド剤とIGR剤及び一部を除く殺菌剤は影響が少ない。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部)

ビーティング法によるりんご園のカブリダニ類及びリンゴハダニの発生状況の把握

新梢に寄生するダニ類を黒色板上に叩き落とすビーティング法により、りんご園に発生するカブリダニ類及びリンゴハダニの発生状況が把握できる。

技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部・栽培部)

かき園における土壌膨軟化処理を併用した局所施肥による減肥処理の影響

干し柿「市田柿」の原料果実を生産するかき園において、年間施肥量が多い場合、圧縮空気により土壌膨軟化処理を行った後、30~50%減肥して主幹の周囲に環状に表面局所施肥すると、土壌下部への硝酸態窒素の移行が減る。果実の収量・外観品質および樹体生育は慣行栽培とほぼ同等であるが、果実硬度が高まり、軟化発生が穏やかとなった

技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部・栽培部)

有機質肥料が日本なし「南水」の収量・品質・窒素吸収(δ15N値)に及ぼす影響

有機質肥料を日本なし「南水」に連用した結果、化学区と比較して 4 年間の収量・糖度に差異はみられなかったが、δ15N値は連用 3年目で果実、葉中での増加がみられ、δ15N値を用いた有機質肥料の施肥判別の可能性があると考えられた。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部・栽培部)

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)における樹体内のデンプン及び糖濃度の経時的変化

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)における樹体内デンプン及び糖濃度は、部位により異なり、時期により大きく変化する。デンプン濃度は、10 月以降急激に上昇し 11 月に最も高くなる。12 月に入ると減少に転じ、中でもデンプン濃度が高い根での減少が著しい。糖濃度は全ての部位で 10 月以降上昇を続け、2月に最大となり、3月には大幅に低下する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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