研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・栽培部
日本すももの人工受粉におけるももおよびあんずの花粉利用の可能性日本すももに、もも「あかつき」の花粉を用いて受粉した場合、結実は認められたが、結実率が低く実用性は低かった。あんずの花粉を用いた場合、一部品種の組み合わせで結実が得られた以外は、ほとんど結実に至らず実用性は低かった。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・栽培部
赤ワイン用ぶどう新品種「アルモノワール」の特性赤ワイン用ぶどう新品種「アルモノワール」は、収穫期が 10 月中旬で「メルロ」よりも数日遅く、果房重約 200g 程度、着色良好な品種である。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・栽培部
もも「あかつき」における水噴射による摘蕾の省力化効果回転式ノズルと高圧動力噴霧機を利用した水噴射摘蕾により摘蕾作業時間は手摘蕾の 10~20%程度で大幅に短縮が図られる。また、適期に実施すると、予備摘果と仕上げ摘果を併せても作業時間の短縮が可能である。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・栽培部
もも若木着果管理の違いによる凍害発生と樹体生育への影響ももにおいて樹齢6年生までの若木時に着果過多(標準の2倍程度)とすると新梢伸長が劣り凍害発生を助長する。また、過少着果(標準の1/2程度)とすると新梢伸長の年次変動が大きく、凍害発生を助長する。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・栽培部
ぶどう加温栽培における『きのこ使用済み培地固形化燃料』と専用燃焼器の節油効果ぶどう加温栽培において、『きのこ使用済み培地固形化燃料』を用いた専用燃焼器 を補助熱源として利用することにより、500㎡のハウスの場合、一晩で約5~7? のA 重油が節約できる。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・栽培部
りんご「シナノゴールド」の赤色斑点果の特徴りんご「シナノゴールド」の「赤色斑点果」は、果実陽光面の果皮が斑点状に赤く着色した様相で、「日焼け果」や薄く赤色着色する果実とは異なる。中程度までの赤斑点発生では、収穫時の食味は無発生果と同等かそれ以上であるが、室温での日持ち性は劣る。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・栽培部
寒冷紗被覆によるりんごの日焼け果発生軽減効果と果実品質への影響遮光率の高い寒冷紗を利用すると、りんごの日焼け果の発生を軽減できる。収穫進度は遅くなるが、収穫果の品質は変わらない。 |
普及技術 平成21年(2009年)果樹試・栽培部
ヒオモン水溶剤は、りんご「つがる」の収穫前落果防止に有効であるりんご「つがる」において、ヒオモン水溶剤の1,000倍液を収穫開始予定の21~7日前に1回散布するか、または2,000倍液は2回以内として収穫開始予定の21~14日前に1回目を散布し、必要に応じその7~10日後に2回目を散布すると、収穫前落果防止効果が得られる。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試育種部
りんご早生品種「シナノプッチ(リンゴ長果19)」の育成「シナノプッチ(リンゴ長果 19)」は、「つがる」より2週間程度遅い9月中旬に成熟する、果実の大きさが 150~200g程度の着色良好な小玉品種である。本品種は多汁で甘味が強く、果肉がシャ キシャキしており、丸かじり用に適する。 |
試行技術 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部)
ナシ黒星病感染予測に基づいた「幸水」、「豊水」の病害防除体系(予測防除体系)は黒星病に対する効果が高く、また主要病害全般に有効であるナシ黒星病感染予測に基づいた「幸水」、「豊水」の病害防除体系(予測防除体系)は黒星病に対する効果が高く主要病害全般に有効である。この予測防除体系は天候により散布回数が変動するが、過去3ヵ年の実証では散布回数、殺菌剤の投下成分数、殺菌剤の薬剤費が慣行と比較しておおよそ半減した。 |
試行技術 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)南信試(栽培部)
りんご「シナノゴールド」は積算温度により適熟期を把握できるりんご「シナノゴールド」の果実の成熟は積算温度と高い相関があり、標高 500m程度までの低標高地域では、 8 月 21 日以降の日平均気温の積算がおよそ 1100℃以上で適熟期になる。 |
普及技術 平成20年(2008年)果樹試験場
ストッポール液剤はりんご「シナノドルチェ」の収穫前落果防止に有効であるりんご「シナノドルチェ」において、ストッポール液剤の1500倍を収穫開始予定日の15日前に散布すると落果防止効果が得られる。 |
普及技術 平成20年(2008年)果樹試(育種部)
りんご「ふじ」単植園における受粉専用品種の混植方法わい化栽培のりんご「ふじ」単植園において、訪花昆虫としてマメコバチを利用した場合、受粉樹として受粉専用品種を 15~20m程度の間隔で植栽することで、園地全体の頂芽中心果 80%程度以上の結実が確保できる。 |
普及技術 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)
切り戻し、芽かき、ビーエー液剤の複数回散布による、りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)の樹冠形成技術ほ場に植えたままの状態のりんご 1 年生わい性台木苗木に切り戻し、芽かき処理を行い、残した新梢の先端部にビーエー液剤を繰り返して散布することで、主幹上にフェザーが多発し、わい化栽培で利用しやすい樹幹構造のカットツリーが育成できる。 |
普及技術 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)
りんご新わい化栽培に適する2年生わい性台木苗木(カットツリー)は、長さ5~50cmの側枝本数が概ね10本以上のものが望ましいりんご新わい化栽培に適する 2 年生わい性台木苗木(ふじ/M.9 ナガノ、シナノスイート/M.9 ナガノ、シナノゴールド/JM7)は、主に長さ 5cm 以上 50cm 未満の側枝本数で評価し、概ね 10 本/苗以上であることを目標とする。 |