研究情報

研究成果『果樹』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成22年(2010年)果樹試・育種部

りんご晩生品種「シナノホッペ」(リンゴ長果20)の育成

「シナノホッペ」(リンゴ長果20)は、「ふじ」より10日程度早い10月末~11月上旬に成熟する、果実の大きさが300g程度で食味が良く、みつの入る晩生品種である。本品種は「ふじ」の直前に収穫でき、着色が良好で毎年安定している。

技術情報 平成22年(2010年)果樹試・栽培部・育種部、南信試・栽培部、旧農総試・保鮮流通部

りんごに対するスマートフレッシュくん蒸剤の鮮度保持効果

収穫直後から6日後のりんご果実に対しスマートフレッシュくん蒸剤を処理することにより、長・短期貯蔵中の果肉硬度の低下が抑えられ鮮度保持期間が延長できる。

技術情報 平成22年(2010年)農業技術課、園芸畜産課

りんご「シナノゴールド」の高品質果実生産樹の樹相

りんご「シナノゴールド」では、早期に果皮色が黄色くなり、食味が良好な果実を生産する樹の樹相は、目通り付近のほぼ水平な結果枝の頂端新梢長が 11~15cm 程度である。

技術情報 平成22年(2010年)農試・知財部、果樹試・育種部

SSRマーカーを用いた県職務育成プルーン品種の識別

葉片から抽出したDNAを鋳型とし、2種類のSSRマーカーを用いて解析することで、供試した23品種は県職務育成品種「サマークイーン(プルーン長果6)」、「オータムクイーン(プルーン長果7)」を含め識別できる。

技術情報 平成22年(2010年)農試・知財部、果樹試・育種部

SSRマーカーを用いた県職務育成あんず品種の識別

葉片から抽出したDNAを鋳型とし、2種類のSSRマーカーを用いて解析することで、供試した20品種は県職務育成品種「信州サワー」を含め識別できる。

試行技術 平成21年(2009年)果樹試・環境部・栽培部

りんごせん定枝はチップ化して圃場内で循環利用できる

りんごせん定枝は、チップ化して全面に均一散布すれば、圃場内で循環利用できる。

試行技術 平成21年(2009年)果樹試・環境部・栽培部

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)の堀り上げ前の摘葉開始期は11月中旬とする

カットツリーは、掘り上げ前の摘葉時期が早いと定植後の生育が劣る。11月中旬の摘葉であれば、樹体のデンプン濃度が十分に高まることにより耐凍性が増し、定植後良好な生育が期待できる。

試行技術 平成21年(2009年)果樹試・栽培部

醸造用ぶどうの新仕立て方「ハヤシスマートシステム」は高品質生産が可能で省力化に優れる

「ハヤシ-スマートシステム」は、片側短梢せん定を行い、新梢を一方向にだけ誘引する仕立て法で、醸造用ぶどうにおいて高品質果実生産が可能で、省力性に優れ収量も確保できる。

試行技術 平成21年(2009年)果樹試・栽培部

ぶどう「ナガノパープル」の施設栽培における裂果軽減のためのかん水方法

施設栽培のぶどう「ナガノパープル」では、満開35日後~収穫直前まで、1回15mm 程度のかん水を3~4日間隔で実施することにより、裂果発生が軽減できる。

普及技術 平成21年(2009年)果樹試・育種部・栽培部

ぶどう「シャインマスカット」は、無核栽培ができる黄緑色の大粒品種として有望である

ぶどう「シャインマスカット」は、無核大粒品種として有望である。開花前のストレプトマイシン散布と2回のジベレリン処理により無核栽培を行う。果実品質の目標は、果粒重12~14g、果房重500~550g、糖度19%以上、酸含量0.2~0.3g/100mlとする。

技術情報 平成21年(2009年)南信試・栽培部

リンゴコカクモンハマキ発生予察用ルアー3種の誘引力

果樹の主要害虫の一種であるリンゴコカクモンハマキの発生予察用のモニタートラップで使用される3種類のルアーの誘引力は異なる。調査結果を比較する場合は、同じメーカーのルアーを用いる。

技術情報 平成21年(2009年)果樹試・環境部

りんごせん定チップの連用施用が白紋羽病の発病に与える影響

せん定枝チップ約 300kg/10aを定植5年目まで連年表面施用したところ、リンゴ白紋羽病発病に及ぼす影響は小さかった。しかし、白紋羽病発病履歴のあるほ場では、せん定枝チップの施用量の増加、土壌中への混和により発病の危険が増大するため、せん定枝チップの施用は行わない。

技術情報 平成21年(2009年)果樹試・環境部・栽培部

圃場における効率的なせん定枝の炭化法と、木炭の地表面施用が樹園地土壌の理化学性に及ぼす影響

せん定枝は、直方体の穴で燃焼させ、熾きを水で消火すると、効率的に炭化できる。りんご炭を厚さ5cmで樹園地に地表面施用すると、溶出する塩基によりpHが上昇するなど土壌に影響があるが、厚さ1cmの施用では土壌への影響は認められない。木炭からの塩基の溶出は、石灰・苦土と比べてカリの溶出が早く溶出量も多い。

技術情報 平成21年(2009年)果樹試・環境部

樹園地清耕部へ地表面施用した被覆肥料の溶出特性

被覆肥料の窒素の溶出速度は、地表面施用の場合がすき込み施用の場合より遅い傾向にある。

技術情報 平成21年(2009年)南信試・栽培部

受粉時期が日本なし「南水」の結実に与える影響

「南水」への受粉を開花始期から満開期にかけて行なうことで、高い結実率が得られ、1果実中の正常な種子数が多くなる。満開期を過ぎてからの受粉は急激に結実率が低下する。満開期以前であっても、降雨の直前や 17 時以降の受粉は避ける。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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