研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成23年(2011年)果樹試・栽培部
代表的なM.9台木系統とJM7台木を用いた場合のりんご「ふじ」の生育比較4m×2m植え(10a当たり 125本植え)のりんご「ふじ」は、M.9 ナガノ、M.9VF157、 M.9T337 および PAJAM1 のいずれを台木として用いても、樹体の大きさと果実生産性は差がない。また、JM7 台木樹は、いずれの M.9 台木樹と比較しても樹体が大きく、累積収量は多いが、生産効率は低い。 |
技術情報 平成23年(2011年)果樹試・栽培部
ぶどう「巨峰」(有機栽培)におけるジベレリン水溶剤の果粒肥大効果ぶどう「巨峰」の有核栽培において、有核果の結実数が不足した場合、満開15~20日後にジベレリン水溶剤の25ppm液を果房浸漬処理することにより、果粒肥大が促進され果房重が増加する。 |
試行技術 平成22年(2010年)果樹試・環境部
りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗における窒素施肥量は10kg/10a以下でよいりんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗において、フェザーの発生数は窒素 10kg/10a 施用で最も多かった。しかし、窒素無施肥でも十分な生育量となり、育成目標を満たすカットツリーが得られた。また、育苗時の窒素施肥量が多いと、本圃定植後の生育量は少なかった。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
りんご園の土着ミヤコカブリダニによるナミハダニの密度抑制効果りんご園に発生する土着ミヤコカブリダニはナミハダニを捕食し密度を抑制する。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
県下各地から採取したブドウべと病菌のストロビルリン系薬剤に対する薬剤感受性ストロビルリン系薬剤に耐性を持つブドウべと病菌が県下ぶどう産地の広域において確認された。これら薬剤耐性菌に対し、ストロビルリン系薬剤の防除効果は得られない可能性が高い。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
リンゴ褐斑病の効率的な防除法リンゴ褐斑病の防除では病勢進展期初期の防除が特に重要で、慣行防除に加え7月上旬~中旬にベンゾイミダゾール系薬剤(ベンレート水和剤またはトップジンM水和剤)を1回散布することで、秋季まで高い防除効果が得られる。また、本病は薬剤の散布むらが生じるような状況下で多発する傾向があるので、薬剤散布にあたっては留意する。 |
技術情報 平成22年(2010年)南信試・栽培部
窒素追肥時期の違いが干し柿「市田柿」原料かきの生育、果実収量および品質に及ぼす影響干し柿「市田柿」原料かきに対して6月に窒素の追肥を行う場合、現行の施肥基準の8月に行う場合と比べ、幹周肥大、1結果枝当たりの着果数、果実肥大、葉身および収穫果実中の窒素濃度、果実収量および果実品質は同等である。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・育種部
あんず「サニーコット」、「ニコニコット」の品種特性7月上旬に収穫できる「サニーコット」、「ニコニコット」((独)農研機構果樹研究所育成)は外観・食味に優れる生食用あんずである。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・育種部
プルーン品種「オータムキュート」(プルーン長果7)の育成9月下旬に収穫でき、外観・食味の優れる晩生種「オータムキュート(プルーン長果7)」を育成した。結実性はよく、主要品種に比べて裂果が少ない。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・育種部
プルーン品種「サマーキュート」(プルーン長果6)の育成8月下旬に収穫でき、外観・食味の優れる中生種「サマーキュート(プルーン長果6)」を育成した。結実性はよく、主要品種に比べて裂果が少ない。 |
技術情報 平成22年(2010年)南信試・栽培部
干し柿「市田柿」の原料果実に対するスマートフレッシュくん蒸剤の鮮度保持効果スマートフレッシュくん蒸剤は干し柿「市田柿」の原料果実に対して鮮度保持効果が認められるが、収穫が早すぎる果実や、適熟期であっても果皮色が進みすぎた果実に対しては、十分な鮮度保持効果が得られない。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・栽培部
西洋なし「ラ・フランス」におけるヨード・デンプン反応低下遅延年の収穫法西洋なし「ラ・フランス」において満開後 165 日を経過してもヨード・デンプン反応指数が 3.5 以下に低下しない年は、満開後 165 日を経過後は直ちに収穫する。そのような果実でも正常に追熟して食味は優れる。 |
技術情報 平成22年(2010年)南信試・栽培部
ナシ黒星病に強く、ナシ黒斑病抵抗性を有する日本なし早生品種「サザンスイート(南農ナシ4号)の育成8月中下旬に成熟し、食味が良好な早生品種「サザンスイート」を育成した。本品種は「幸水」よりも一週間ほど早く収穫可能であり、収穫期の糖度が「幸水」よりも1~2%ほど高い。また、日本なしの主要病害であるナシ黒星病に強く、ナシ黒斑病には抵抗性を持つ。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・育種部
ぶどう「クイーンニーナ」(無核栽培)の品種特性ぶどう「クイーンニーナ」の無核栽培では、果粒重 15~18g 程度と大粒で、肉質が良く、高糖度で食味の良い果実が生産できる。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・栽培部、農業技術課
ぶどう「ナガノパープル」の強樹勢樹に対する主枝部への環状はく皮処理の効果ぶどう「ナガノパープル」の強樹勢樹に対して、満開30~35日後に主枝部に幅5mm の環状はく皮を実施することにより、果皮の着色、糖度上昇が早まり、収穫時の着色、糖度が向上する。 |