研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成23年(2011年)果樹試環境部、南信試栽培部
果実吸蛾類に対するレピガードの効果高輝度LED光源を用いた害虫防除機(レピガードR)を概ね7m間隔で地上 50cm の位置に上向きに設置した場合、果実吸蛾類に対して防除効果が認められた。さらに効果を高めるためには、果実面で1Lux の明るさが確保できるように設置カ所数を増設、または設置方法の検討をする必要がある。 |
技術情報 平成23年(2011年)果樹試環境部・栽培部・育種部
ぶどう新品種の根頭がんしゅ病に対する感受性の評価「オリエンタルスター」、「サニールージュ」では、根頭がんしゅ病菌の接種によって形成される病徴が極めて軽微であり、保菌苗木のほ場での発病も認められなかったことから、本病に対する感受性は低いと考えられる。一方、「シャインマスカット」、「ナガノパープル」の感受性は前2品種に比べ高く、本圃において発病に至る危険性がある。 |
技術情報 平成23年(2011年)南信試栽培部
果実袋「特撰南水二重袋特大」による「南水」の日焼け軽減効果日本なし「南水」に果実袋「特選南水二重袋特大」を被袋することにより、果実袋「特選南水袋特大」に比べて日焼けを軽減できる。果重、糖度、硬度等は同程度であるが、果色・地色が薄く色調が異なり「南水」用カラ-チャ-トは利用できない。 |
技術情報 平成23年(2011年)果樹試育種部
あんず「信州サワー」における生食用収穫期の留意点および着果基準「信州サワー」の生食用収穫は、満開後 80 日、糖度 11%程度を目安とし、果皮色、果こうの離脱性、核ばなれの状態を収穫期の判定指標として利用できる。なお、着果基準は葉果比 30~35 程度とする。 |
技術情報 平成23年(2011年)農試・知財部、果樹試・育種部
SSRマーカーを用いた県職務育成ぶどう品種「ナガノパープル」の識別SSRマーカーVVS2、VVMD5、VVMD7、VrZAG7、VrZAG67のいずれかの1種類を用いることにより、供試した30品種から県職務育成品種「ナガノパープル」を識別できる。また、親子鑑定の結果により「ナガノパープル」の花粉親は「ロザリオビアンコ」ではなく、「リザマート」と推定される。 |
技術情報 平成23年(2011年)果樹試・栽培部
代表的なM.9台木系統とJM7台木を用いた場合のりんご「ふじ」の生育比較4m×2m植え(10a当たり 125本植え)のりんご「ふじ」は、M.9 ナガノ、M.9VF157、 M.9T337 および PAJAM1 のいずれを台木として用いても、樹体の大きさと果実生産性は差がない。また、JM7 台木樹は、いずれの M.9 台木樹と比較しても樹体が大きく、累積収量は多いが、生産効率は低い。 |
技術情報 平成23年(2011年)果樹試・栽培部
ぶどう「巨峰」(有機栽培)におけるジベレリン水溶剤の果粒肥大効果ぶどう「巨峰」の有核栽培において、有核果の結実数が不足した場合、満開15~20日後にジベレリン水溶剤の25ppm液を果房浸漬処理することにより、果粒肥大が促進され果房重が増加する。 |
試行技術 平成22年(2010年)果樹試・環境部
りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗における窒素施肥量は10kg/10a以下でよいりんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗において、フェザーの発生数は窒素 10kg/10a 施用で最も多かった。しかし、窒素無施肥でも十分な生育量となり、育成目標を満たすカットツリーが得られた。また、育苗時の窒素施肥量が多いと、本圃定植後の生育量は少なかった。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
りんご園の土着ミヤコカブリダニによるナミハダニの密度抑制効果りんご園に発生する土着ミヤコカブリダニはナミハダニを捕食し密度を抑制する。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
県下各地から採取したブドウべと病菌のストロビルリン系薬剤に対する薬剤感受性ストロビルリン系薬剤に耐性を持つブドウべと病菌が県下ぶどう産地の広域において確認された。これら薬剤耐性菌に対し、ストロビルリン系薬剤の防除効果は得られない可能性が高い。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
リンゴ褐斑病の効率的な防除法リンゴ褐斑病の防除では病勢進展期初期の防除が特に重要で、慣行防除に加え7月上旬~中旬にベンゾイミダゾール系薬剤(ベンレート水和剤またはトップジンM水和剤)を1回散布することで、秋季まで高い防除効果が得られる。また、本病は薬剤の散布むらが生じるような状況下で多発する傾向があるので、薬剤散布にあたっては留意する。 |
技術情報 平成22年(2010年)南信試・栽培部
窒素追肥時期の違いが干し柿「市田柿」原料かきの生育、果実収量および品質に及ぼす影響干し柿「市田柿」原料かきに対して6月に窒素の追肥を行う場合、現行の施肥基準の8月に行う場合と比べ、幹周肥大、1結果枝当たりの着果数、果実肥大、葉身および収穫果実中の窒素濃度、果実収量および果実品質は同等である。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・育種部
あんず「サニーコット」、「ニコニコット」の品種特性7月上旬に収穫できる「サニーコット」、「ニコニコット」((独)農研機構果樹研究所育成)は外観・食味に優れる生食用あんずである。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・育種部
プルーン品種「オータムキュート」(プルーン長果7)の育成9月下旬に収穫でき、外観・食味の優れる晩生種「オータムキュート(プルーン長果7)」を育成した。結実性はよく、主要品種に比べて裂果が少ない。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・育種部
プルーン品種「サマーキュート」(プルーン長果6)の育成8月下旬に収穫でき、外観・食味の優れる中生種「サマーキュート(プルーン長果6)」を育成した。結実性はよく、主要品種に比べて裂果が少ない。 |