研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成26年(2014年)果樹試・育種部
ラズベリー4品種の収量と果実品質ラズベリー「ヒンボートップ®(品種名:RAFZAQU)」、「オータムブリス」は二季成り性品種で、収量は1,000kg/10a以上であり、糖度10%程度の果実が収穫できる。「サマーフェスティバル」は収量が多いものの小果で品質が不良である。「スキーナトップ」は一季成り性品種で収量が少ない。 |
技術情報 平成26年(2014年)果樹試・育種部
ぶどう「クイーンニーナ」の着粒数、着粒密度と果実品質の関係ぶどう「クイーンニーナ」は、着粒数30粒程度では着色が安定し、裂果発生は少ないが、着粒数35~40粒程度では着色不良果粒の混入と裂果発生が多くなる。着粒密度の違いによる果実品質への影響はみられない。 |
技術情報 平成26年(2014年)果樹試・育種部
着色期の除袋と笠のかけ替えがぶどう「クイーンニーナ」の着色に及ぼす影響ぶどう「クイーンニーナ」において、8月下旬(満開70日後頃)に除袋して透明笠にかけ替えることにより、白色果実袋と乳白色笠をかけたままの果房より着色が促進される。 |
技術情報 平成26年(2014年)果樹試・栽培部
りんご「シナノスイート」、「秋映」、「シナノゴールド」及び「ふじ」の花芽形成期りんご「シナノスイート」、「秋映」、「シナノゴールド」及び「ふじ」は、新梢伸長が停止した一年枝では、7月中旬より茎頂内部で形態の変化があり、11月中旬までに中心花と側花が形成される。 |
技術情報 平成26年(2014年)果樹試・栽培部
りんごわい性台木樹における果実の日焼け発生と果実表面温度の関係果実表面最高温度は日最高気温と正の相関関係があり、果実表面最高温度が51.1℃に達するとき、樹上で直射日光があたるように固定した果実の約半数で、日焼けが生じる可能性がある。また、9年生「つがる」M.9台木樹では、日最高気温32℃を超える日は、果実表面最高温度51℃を超える果実が生じる可能性がある。 |
技術情報 平成26年(2014年)果樹試・栽培部
りんご半わい性台木JM2台木樹の11年生までの樹体生育と収量りんご「シナノスイート」、「シナノゴールド」、「秋映」に半わい性台木JM2を用いると、マルバカイドウ台木樹と比べ樹が小型化し、幹断面積は56~79%に抑えられた。また、1樹当たりの累積収量は、マルバカイドウ台木樹の63~76%であった。 |
技術情報 平成26年(2014年)果樹試栽培部・育種部
りんご「シナノゴールド」、「秋映」、ぶどう「ナガノパープル」、「シャインマスカット」、「ピオーネ」、もも「あかつき」、「なつっこ」の生態果樹試験場における生態調査樹の調査結果をもとに、りんご「シナノゴールド」、「秋映」、ぶどう「ナガノパープル」、「シャインマスカット」、「ピオーネ」、もも「あかつき」、「なつっこ」の発芽期、展葉期、開花始期、満開期、落花期の平均値を示した。 |
技術情報 平成26年(2014年)果樹試栽培部
りんご「シナノゴールド」の果実の成熟と貯蔵性に及ぼすストッポール液剤散布の影響収穫前落果防止を目的として、ストッポール液剤1,000~1,500倍をりんご「シナノゴールド」に散布すると果面ワックスの発生は早まるが、他の成熟進度へ影響はない。しかし、冷蔵で長期貯蔵を行うとストッポール液剤を散布した果実は果肉硬度の低下が早い。 |
試行技術 平成25年(2013年)南信試栽培部
日本なし早生品種「サザンスイート」栽培における病害防除体系例「サザンスイート」の栽培では、「長野県農作物病害虫・雑草防除基準」の「幸水」・「豊水」における“落花直後”の心腐れ症対象の防除から“7月上旬”までの殺菌剤散布で主要な病害を防除できる。 |
試行技術 平成25年(2013年)南信試栽培部
日本なし「サザンスイート」のカラーチャートを利用した収穫基準日本なし「サザンスイート」の収穫のためのカラーチャートを作成した。「サザンスイート」の収穫はカラーチャート値2および3を目安とする。 |
試行技術 平成25年(2013年)南信試栽培部
日本なし「サザンスイート」の果実重および果形改善のための着果管理日本なし「サザンスイート」は満開前に3~5番花を目標として限定受粉を行う。果形や肥大が明らかになる満開後30日から一挙に仕上げ摘果を行い、満開90日後に補正摘果を行うことで、300g程度の果形の良い果実を得ることができる。葉果比25~35、側枝1m当たり4果程度を着果量の目安とする。側枝直径が25mm以上の部位に優先して着果させ、直径が15mm以下の部位には着果させない。 |
試行技術 平成25年(2013年)果樹試栽培部・環境部
植え付け4年目までのりんごわい性台木樹に対する点滴かん水法植え付け4年目までのりんごわい性台木樹に対して主幹から20cm離れた20cmの深さの土壌のpFを2.6以下に保つように点滴かん水を実施すると、樹体生育と果実品質が良好となる。 |
普及技術 平成25年(2013年)南信試栽培部、果樹試環境部
果樹類白紋羽病の簡易診断法「枝挿入法」の改良とほ場診断マニュアル果樹類白紋羽病の簡易診断法「枝挿入法」(平成20年度第1回普及技術)の一部を改良し、精度を高めた。この簡易診断法は、なし、りんご以外の果樹類白紋羽病の診断にも利用できる。また、効率的に感染樹を検出するためのほ場診断マニュアルを作成した。 |
普及技術 平成25年(2013年)果樹試環境部
リンゴ紫紋羽病防除に50℃の温水点滴処理が有効である50℃の温水点滴処理によりリンゴ紫紋羽病罹病樹を治療できる。処理の基本条件は、なしおよびりんごの白紋羽病罹病樹に対する温水点滴処理(平成20年度普及技術)の条件と同一である。 |
普及技術 平成25年(2013年)農試企画経営部、農業技術課
地理情報システムで表示できる農業情報メッシュデータは地域農業振興方針の作成支援等に活用できる地理情報システムで利用できる農業情報メッシュデータを作成した。このメッシュデータには時期別の気象条件、標高の他、農地および作付品目(水稲・リンゴ・レタス)に関する情報が含まれ、条件に合致する地域を1キロメッシュで表示でき、地域農業振興方針の作成支援等に活用できる。 |