研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・環境部
リンゴ黒星病、褐斑病防除における越冬落葉処理の効果リンゴ黒星病、褐斑病の発生園地では、春季にほ場内の越冬落葉を集めて処分することにより落葉からの子のう胞子の飛散量が減少し、両病害の初期発生を抑制することができる。 |
技術情報 平成27年(2015年)南信試・栽培部
土壌硬度の高い「市田柿」原料かき園における圧縮空気噴射式土壌改良機による土壌改良が、根域、樹体生育および果実収量に及ぼす影響土壌硬度の高い「市田柿」原料かき園において、樹冠下へ圧縮空気噴射式土壌改良機を用いた土壌改良により、概ね9か月間程度、土壌硬度が低く保たれる。この処理を毎年継続することにより、3年目以降、根域が改善されることで収量が高まる傾向がある。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・環境部
気温から推測した地温を用いた樹園地土壌の窒素無機化量の推定法気温と地温の相関は高く、地温は気温から推測することが可能である。気温から推測した地温と実測地温で、窒素無機化量の推定値に差は認められない。また、土壌窒素無機化量の推定に気温を用いると、実測地温を用いた場合と比べて土壌窒素無機化量の推定値が低くなる恐れがある。 |
技術情報 平成27年(2015年)南信試・栽培部
果皮色判定装置による「市田柿」原料かきの収穫適期の判断果皮色判定装置はカキ果実用カラーチャートに対応し、測定値が4以上の果実を「市田柿」原料かきの収穫適期の果実と判断できる。 |
技術情報 平成27年(2015年)南信試・栽培部
日本なしジョイント栽培におけるバッテリ-式せん定ハサミと誘引機による作業省力効果日本なしジョイント栽培において、せん定作業にバッテリ-式せん定ハサミを、棚付け作 業にバッテリ-式誘引機を用いることで各作業時間が短縮される。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・育種部
ネクタリン「スイートトップ」の品種特性ネクタリン「スイートトップ」は果実重 170~220g 程度、糖度 13~15%程度で酸味の少ないスイートタイプネクタリンである。成熟期は8月上中旬(須坂市)で「水野ネクタリ ン」と同時期の中生品種である。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・育種部
りんご晩生種「シナノホッペ」の収穫適期の把握方法りんご「シナノホッペ」は、満開後日数が 180 日以降で、且つヨード・デンプン反応の 指数が2程度の場合が収穫適期である。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・栽培部
りんご主要品種の低温要求量りんご「つがる」、「秋映」、「シナノゴールド」、「シナノスイート」、「ふじ」の自発休眠覚醒に必要とされる 7.2℃以下の低温遭遇時間は、1000 から 1600 時間程度と推測され、気候モデル MIROC5.0、RCP4.5 シナリオによる 2031~2050 年代の気象条件においては、2月中旬までに低温要求量は満たされると推定される。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・栽培部
アルミ蒸着気泡緩衝材の利用によるもも、ネクタリンに対する樹体凍害回避の効果アルミ蒸着気泡緩衝材は、もも、ネクタリンの樹体凍害回避のための主幹部の稲わら被覆とほぼ同様の樹皮の昇温防止効果と防寒効果を持ち、稲わらに替わる資材として利用できるとともに、低コストで簡便である。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・栽培部
プルーン「オータムキュート」の定植時の主幹の切り返し程度の違いによる樹体生育と収量の差異プルーン「オータムキュート」の苗木では、定植時の主幹の切り返し程度を1/3とした樹は、切り返し程度1/6とした樹及び切り返しを行わなかった樹に比べ、1樹当たり新梢本数が多く、収量が多かった。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・栽培部
りんごの平棚栽培における樹体ジョイント仕立ての収量推移と果実品質りんご「秋映」、「ふじ」および「シナノゴールド」において、樹体ジョイント仕立てを行うと、定植6年目に10a当たりの換算収量が2.2~2.9トンとなったが、整枝せん定に多くの時間を要するとともに、「ふじ」および「シナノゴールド」では強樹勢の影響とみられる障害が発生し、果実品質は劣った。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・栽培部
りんごのトールスピンドルシステムにおける「ふじ」M.9台木樹の定植後8年目までの生育と収量りんご「ふじ」M.9台木樹を用いた高密植栽培のトールスピンドルシステムの園では、新わい化栽培に比べて幹断面積がやや小さくなるが、定植後5年目に 10a当たり 5トン程度の収量が得られる。 |
技術情報 平成27年(2015年)農試・知財部
SSRマーカーを用いた県職務育成ぶどう品種「ナガノパープル」の識別技術の改良DNAを用いて県職務育成ぶどう品種「ナガノパープル」の識別を行う際は、10種類のSSRマーカーを5種類ずつ同時に解析することで、識別に必要なデータを従来より速やかに得ることができる。 |
技術情報 平成27年(2015年)農試・企画経営、果樹試・栽培部
醸造用ぶどうの仕立て法による作業時間及び経営費の実態改良スマート仕立ては、新梢・房管理作業で省力効果があった。垣根仕立ては、剪定及び新梢・房管理、病害虫防除作業で省力効果が認められ、特に剪定及び新梢・房管理作業は省力効果が高い。経営費では、垣根仕立で農薬費の削減が認められた。 |
技術情報 平成27年(2015年)農試・企画経営部
メッシュ農業気象データ(日最低気温)の長野県の春先における精度国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター開発の「メッシュ農業気象データ」の日最低気温の予報値と、実測値の差が±2℃以内となる日の割合(精度)は、長野県の春先の AMeDAS 地点においては 67.0%であった。 |