研究情報

研究成果『作物』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「作物」の研究内容とその成果をご紹介します。

試行技術 令和2年(2020年度)農業技術課、農業試験場作物部

大小麦の登熟積算気温を用いた成熟期予測技術

県内の主要な大麦3品種、小麦5品種の成熟期は、出穂後の日平均気温を用いた積算気温により予測できる。

普及技術 令和2年(2020年度)農業試験場環境部

水稲種子伝染性病害に対する温湯処理と催芽時の生物農薬による体系防除法

温湯処理(60℃10分)と催芽時の生物農薬を体系処理することで、ばか苗病及びもみ枯細菌病(苗腐敗症)に対する防除効果を高めることができる。

技術情報 令和2年(2020年度)農業試験場環境部

割れ籾の発生程度から評価したカスミカメムシ類による水稲品種の斑点米発生リスク

割れ籾の発生程度とカスミカメムシ類による斑点米被害の間には正の相関関係が認められる。割れ籾の発生程度には品種間差が認められる。水稲品種の斑点米発生リスクは割れ籾の発生程度に基づいて評価できる。

技術情報 令和2年(2020年度)農業試験場環境部

長野県におけるイネ紋枯病被害による発病進展部位と減収の関係

紋枯病による減収率は成熟期の発病進展部位が高いほど大きくなる。特に発病進展部位が止葉葉鞘以上では明らかに減収する。

技術情報 令和2年(2020年度)農業試験場環境部

晩期追肥と基肥20%減肥は「コシヒカリ」の疎植栽培において有効な施肥法である

疎植栽培(16株/㎡)を行う場合、追肥時期を1週間程度遅らせることで慣行と同等の収量を得られ、玄米品質が向上する。基肥については20%減肥しても同等の収量・品質が得られる。また、疎植栽培における窒素吸収量は慣行と同等である。

技術情報 令和2年(2020年度)農業技術課、農業試験場作物部・環境部

食味・収量情報支援コンバインと連動した乾燥システムは、タンパク質含有率に応じた仕分け乾燥調製が可能である

食味・収量情報支援コンバイン、及び連動した乾燥システムを利用することで、収穫時に水分・収量・タンパク質含有率の情報を把握することができ、品質に応じて区分した乾燥調製が可能である。

技術情報 令和2年(2020年度)農業試験場作物部、農業技術課、松本農業農村支援センター

スマート水管理システムの水管理労働力削減効果

スマート水管理システム「WATARAS」、「PaddyWatch」は水稲の水管理の省力化が可能である。いずれも水管理に出向く回数が削減されることで、「WATARAS」は80%程度、「PaddyWatch」は15%程度の省力化が見込まれる。また、慣行水管理と同等の収量を確保できる。

技術情報 令和2年(2020年度)農業試験場作物部・企画経営部、農業技術課

直進自動操舵、株間制御、施肥量制御機能を有する高機能田植機は、非熟練者でも精度の高い移植作業が可能である

直進自動操舵、株間制御、施肥量制御機能を有する高機能田植機は、株間のばらつきが小さく、植え付け精度が高く、施肥量のばらつきが小さく、施肥精度が高く、非熟練者でも精度が高い移植作業が可能である。

技術情報 令和2年(2020年度)農業試験場作物部、農業技術課

自動運転トラクタを用いた効率的な2台協調作業

作業者1人で、自動運転トラクタと有人トラクタを用いて行う2台協調の耕起・代かき作業は、オペレータ作業の時間短縮が図られ、効率的である。

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試行技術 令和2年(2020年度)農業試験場育種部・作物部、農業技術課

小麦「東山55号」は、日本めん用中力小麦で生めんの経時後の色相劣化が小さい有望系統である

小麦「東山55号」は、「ゆめきらり」より生麺の経時後の色相劣化が小さく、赤さび病やうどんこ病の抵抗性がより優れる有望系統である。

試行技術 令和2年(2020年度)農業試験場育種部・作物部、農業技術課

小麦「東山53号」は、中華麺用超強力小麦で栽培性に優れた有望系統である

小麦「東山53号」は、「ハナマンテン」より耐寒・耐雪性に優れ、播性を有し、越冬性が高い。多収で赤さび病やうどんこ病の抵抗性もより優れる有望系統である。

普及技術 令和元年(2019年)農業試験場環境部、農業技術課 

中性リン酸緩衝液法による水田土壌可給態ケイ酸量は10~15mg/100gを目標値とする

従来の酢酸緩衝液法を改良した中性リン酸緩衝液法による水田土壌可給態ケイ酸量の分析法は、従来法において時々生じる異常値の発生がない分析法である。本分析法による土壌可給態ケイ酸量の土づくり目標値はSiO2で10~15mg/100gとする。

普及技術 令和元年(2019年)野菜花き試験場畑作部

そば「桔梗11号(長野S11号)」は耐倒伏性に優れ多収で丸抜きの緑色が濃い品種である

そば「桔梗11号(長野S11号)」は有限伸育性の中間秋型品種である。「長野S8号」より草丈が短く耐倒伏性に優れ「長野S8号」より多収である。丸抜き・切りそばの色調は「長野S8号」より緑色が濃い品種である。

普及技術 令和元年(2019年)農業試験場作物部・環境部、野菜花き試験場畑作部

砂壌土地帯の転換畑での大豆作における開花前のかん水技術

大豆の開花前の干ばつに対して、かん水が有効であり、実施判断は、開花前の10日間の雨量及び大豆かん水情報システムが目安となる。

普及技術 令和元年(2019年)農業試験場作物部、農業技術課

幼穂形成した小麦「ハナマンテン」の凍害防止に越冬前の踏圧が有効である

幼穂形成し、適正茎数以上となった「ハナマンテン」を越冬前に踏圧処理することにより、凍害を軽減し、収量が確保される。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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