研究成果『作物』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「作物」の研究内容とその成果をご紹介します。
試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)農事試
大型収穫機を利用するための飼料イネの水管理法飼料イネの収穫には、現状では畜産農家が所有しているトラクター牽引の大型収穫機が用いられる場面が多く、軟弱な水田では作業機が沈み、効率的な収穫作業ができない。このため、早期落水により収穫時の水田の地耐力(土壌硬度)を高める必要がある。しかし早期落水は、イネの生育を阻害し、生産量の低下が懸念される。このため、飼料イネの生産量を落とさず、効率的な収穫作業を可能とする土壌硬度を得るための、水管理方法について検討した。 |
試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)農事試 南信試
水稲の帯緑色籾歩合と米の品質及び胴割との関係長野県の平成12年産米は、高温登熟と収穫期の遅れにより胴割米が大発生し、卸・流通業者からの苦情、在庫の停滞が問題となった。長野県産米は1等比率は他県より高いものの、胴割による等級低下割合は全国1位である。このため、恒常的な収穫遅れを是正するため、平成13年度より「帯緑色籾歩合」による収穫時期判定を試行した。しかし、帯緑色籾歩合と収量・品質・胴割との関係を明確に実証しないまま試行したため、この関係を明確にし、適期収穫の指針を作成する。 |
普及技術 平成12年(2000年)農事試験場
イネばか苗病、苗いもち、もみ枯細菌病(苗腐敗症)、苗立枯細菌病防除に温湯処理が有効であるリンゴ輪紋病・炭疽病の防除にダイパワー水和剤の1000倍液を散布する。芽出し2週間後から落花25日後ごろまではさび果を生じるおそれがあるので使用しない。 |
普及技術 平成12年(2000年)農事試験場
高冷地水稲における湛水前早期の全量基肥施肥法慣行の基肥相当のリニア型30日タイプと慣行の穂肥相当のシグモイド型80日タイプの被覆尿素を配合して施肥することにより、窒素肥料流亡の問題なしに湛水前早期(田植え1か月前頃)に施肥することが可能であり、農繁期の作業の集中回避と穂肥労力の省力化に有効である。 |
普及技術 平成12年(2000年)農事試験場
速効性窒素肥料とシグモイド型被覆尿素を組み合わせた水稲の全量基肥施肥法シグモイド型100日タイプ程度の被覆尿素を基肥時期に施用すると、慣行の穂肥時期に急速に窒素が溶出する。そこで、穂肥窒素量をこれで代替して慣行の基肥に配合して全量基肥施肥を行うと、慣行と同等の収量・品質が得られるとともに施肥の省力化が図られる。 |
普及技術 平成12年(2000年)中信農業試験場 農事試験場
だいず認定品種「東山187号」は納豆加工に適した小粒品種であるだいず「東山187号」は、ダイズモザイク病に抵抗性で褐斑粒の発生がほとんど無く良質で、裂莢しにくく、「納豆小粒」に比べ耐倒伏性に優れ最下着莢高がやや高い、早生の納豆用小粒品種である。 |
普及技術 平成12年(2000年)農事試験場
大麦奨励品種「ファイバースノウ」は倒伏に強く、大粒で精麦特性が良好な早生種である大麦「ファイバースノウ」は耐寒性、耐雪性に優れた播性程度Ⅳのやや早生種で、千粒重及び容積重が大きく、精麦時間が短く、精麦白度が高く、精麦品質が極めて優れる品種である。 |
普及技術 平成12年(2000年)農事試験場
小麦認定品種「東山33号」は低アミロース系統でゆでうどんの食感が良好な中生、多収、良質品種である小麦認定品種「東山33号」は低アミロース系統で粘弾性に優れ、ゆでうどんの食感が良好な中生、多収、良質品種である。 |
普及技術 平成12年(2000年)農事試 農総試 農業技術課
水稲の条播湛水直播栽培技術条播直播機を用いた湛水土壌中直播栽培は、散播栽培より耐倒伏性が向上し、生育、収量が安定する。 |
普及技術 平成12年(2000年)農事試 南信試 農総試
水稲の不耕起乾田直播栽培技術不耕起乾田直播栽培は、耕起・代かき・育苗作業が不要で、湛水直播並の収量が得られる省力的な栽培法である。 |
普及技術 平成12年(2000年)南信農業試験場 農事試験場
水稲極早生品種「きらりん(信交488号)」は早植により8月中旬に収穫ができる水稲極早生品種「きらりん(信交488号)」は低暖地の早植栽培で8月中旬収穫が可能で、移植期は4月末から5月初旬、施肥量は基準施肥量の80%でよい。 |
普及技術 平成12年(2000年)農事試験場
水稲奨励品種「東北糯167号」は、耐冷性、いもち病抵抗性、穂発芽耐性が強く、もち加工適性に優れる早生の糯品種である水稲奨励品種「東北糯167号」は「カグヤモチ」~「もちひかり」熟期の早生の糯品種で、耐冷性いもち病抵抗性、穂発芽耐性が強く、加工適性に優れる品種である。 |
試験して得られた技術事項 平成12年(2000年)農総試
田植同時除草剤散布機(ヤマトY-224A)を用いると、田植作業と同時に粒状除草剤が散布できる田植えと同時に除草剤散布作業も完了し作業競合が緩和されるため、ゆとりある農作業が可能となる。 |
試験して得られた技術事項 平成12年(2000年)農総試 農事試
田植機側条施肥装置の繰出部を改良することにより水稲の直播作業が可能となる低コストな水稲条直播機として、田植機の粒状肥料施肥装置を利用した直播機が開発されており、その条直播機としての性能を把握し、低コスト直播栽培確立の資とする。 |
普及技術 平成12年(2000年)南信農業試験場
センチピードグラスは畦畔の被覆植物として有望であるセンチピードグラスは、匍匐型のノシバに似たイネ科の植物で、草高は10~15cmと短く、マットを形成すれば雑草の侵入も少なく、草刈り労力は軽度で、畦畔の被覆植物として有望である。 |