研究成果『作物』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「作物」の研究内容とその成果をご紹介します。
試行技術 令和5年(2023年度)農業試験場作物部、長野農業農村支援センター
小麦ほ場で発生するカラスムギは、粒状石灰窒素55による休眠打破の活用及び有効な除草剤体系処理により発生を低減することができる小麦ほ場で発生するカラスムギは、前作収穫後、小麦播種1ヶ月前頃までに粒状石灰窒素55(以下、石灰窒素)50kg/10aを散布し、小麦播種後はトレファノサイド乳剤300ml/10a、及び小麦4葉期までにサターンバアロ粒剤5kg/10aを散布することで発生を低減できる。また、播種時期が遅いほど、発生の低減に有効である。 |
試行技術 令和4年(2022年度)農業試験場作物部、野菜花き試験場畑作部、松本農業農村支援センター
大豆播種前にトレファノサイド乳剤の土壌混和処理を加えた防除体系は、帰化アサガオ類に対して効果が高く、播種後の土壌処理型除草剤の省略も可能であるトレファノサイド乳剤の土壌混和を加えた除草剤の体系処理は、大豆の播種10日前に処理してもマルバルコウ、マメアサガオに対する防除効果が高い。また、大豆播種当日の土壌混和処理体系の場合は、その後の土壌処理型除草剤を省略しても防除効果は高い。 |
技術情報 令和4年(2022年度)農業試験場環境部
産業用マルチローター(ドローン)による農薬(液剤)の散布特性ドローン(MG-1、T-20)による薬剤散布は一定の防除効果が得られるが、薬剤の飛散は有効散布幅内の外側で少なく中央付近でも少ない場合があり、風によってドリフトする。 |
技術情報 令和4年(2022年度)農業試験場環境部
穂ばらみ期における「コシヒカリ」の葉色(SPAD値)は空撮画像によって得られる植生指標NDREで推定できる穂ばらみ期における「コシヒカリ」のSPAD値は空撮画像によって得られる植生指標NDRE値からSPAD値が推定でき、葉いもちの発生予察に利用できる。 |
技術情報 令和4年(2022年度)農業試験場環境部
水稲の全量基肥施肥における施肥時期が肥料効果に及ぼす影響「コシヒカリ」の全量基肥施肥において施肥時期を早めすぎると、速効性窒素肥料の流亡等によるとみられるロスと肥効調節型肥料の早期の窒素溶出により、期待する肥料効果が得られないほか、環境への悪影響も懸念される。 |
技術情報 令和4年(2022年度)農業試験場作物部
リモコン式水田畦畔草刈機「カルクロウ」の特徴と作業性能リモコン式水田畦畔草刈機「カルクロウ」は、小型で、草刈性能及び作業時間は自走式斜面草刈機と同等であり、畦畔斜度45°まで実用性がある。 |
技術情報 令和4年(2022年度)農業試験場作物部、企画経営部
水稲「コシヒカリ」における白未熟粒発生リスクがある出穂期県内におけるアメダスの気温解析から、高温による水稲「コシヒカリ」の白未熟粒発生リスクがある出穂期を推定した。メッシュ農業気象データと温暖化予測モデルを用いた予測では、今後白未熟粒発生リスクは高まる。 |
農薬情報 令和4年(2022年度)農業試験場作物部
雑草イネ防除に水稲用除草剤シンズイZジャンボ、シンズイZ豆つぶ250、シンズイZ1キロ粒剤が有効である移植水稲用除草剤シンズイZジャンボ、シンズイZ豆つぶ250は、雑草イネ発生前~発生始(鞘葉抽出期)、シンズイZ1キロ粒剤は雑草イネ発生前に処理することで効果的な雑草イネ防除が可能である。 |
農薬情報 令和4年(2022年度)農業試験場作物部、北アルプス農業農村支援センター
水稲湛水直播栽培に水稲用初中期除草剤エンペラー豆つぶ250は有効である水稲湛水直播栽培において、水稲用初中期除草剤エンペラー豆つぶ250はノビエ等一年生雑草及びホタルイ防除に有効である。 |
農薬情報 令和4年(2022年度)農業試験場作物部、諏訪・南信州・北アルプス・長野・北信農業農村支援センター
水田雑草防除に水稲用中期除草剤ウィードコア1キロ粒剤、バイスコープ1キロ粒剤、ロイヤント乳剤は有効である水稲用中期除草剤ウィードコア1キロ粒剤、ロイヤント乳剤は、ノビエなどの一年生雑草に幅広く有効であり、また、バイスコープ1キロ粒剤はノビエを除く一年性雑草に有効であり、効果的な水田雑草防除が可能である。 |
農薬情報 令和4年(2022年度)農業試験場作物部、諏訪・上伊那農業農村支援センター
水田雑草防除に移植3日後から散布可能な水稲用初中期除草剤ガツントZ200FG、ベッカクジャンボ(ベッカク豆つぶ250)、ライジンパワーフロアブルは有効である水稲用初中期除草剤ガツントZ200FG、ベッカクジャンボ(ベッカク豆つぶ250)は、ノビエなどの一年生雑草及びクログワイ、オモダカなどに対し有効であり、また、ライジンパワーフロアブルは一年生雑草に対し有効であり、効果的な水田雑草防除が可能である。 |
農薬情報 令和4年(2022年度)農業試験場作物部、南信州・木曽・長野農業農村支援センター
水田雑草防除に移植直後から散布可能な水稲用初中期除草剤ディオーレ1キロ粒剤、シンズイZ1キロ粒剤は有効である水稲用初中期除草剤ディオーレ1キロ粒剤、シンズイZ1キロ粒剤は、ノビエなどの一年生雑草及びクログワイ、オモダカに幅広く有効であり、効果的な水田雑草防除が可能である。 |
試行技術 令和3年(2021年度)農業試験場環境部
長野県におけるアカスジカスミカメの発生生態及び防除時期アカスジカスミカメは、アカヒゲホソミドリカスミカメに次ぐ斑点米カメムシ類の主要種である。イネ科雑草が繁茂する畦畔等で増殖し、水田内への侵入は出穂2週間後頃から増加し、水田内雑草の発生により被害が助長される。茎葉散布剤は出穂10日後頃に散布する。 |
試行技術 令和3年(2021年度)野菜花き試験場畑作部、農業農村支援センター、農業技術課
そば「桔梗13号」は二期作が可能で、耐倒伏性に優れ夏まきの収量が「信濃1号」より多い品種であるそば「桔梗13号」は二期作が可能で、耐倒伏性に優れ、春まきの収量は「しなの夏そば」と同等で、夏まきの収量は「信濃1号」より多収である。丸抜きの緑色は「信濃1号」、「しなの夏そば」より濃く、茹で麺の色に優れる。 |
試行技術 令和3年(2021年度)農業試験場作物部
小麦「東山55号(しろゆたか)」は11月上旬まで播種を遅らせても収量は低下しない小麦「東山55号(しろゆたか)」は、11月上旬まで播種を遅らせても収量は低下しない。また、播種期が遅くなるほどコムギ縞萎縮病の発病を抑制できる。 |