研究情報

研究成果『作物』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「作物」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成24年(2012年)農試・作物部、農業技術課

密閉式鉄コーティング種子の初期生育の特徴および保存方法による発芽への影響

密封式鉄コーティング種子の初期生育はカルパー種子と同等である。種子の保管は10℃冷蔵で2週間、播種当日は密封状態のまま日陰下、または、日射を遮る資材内に入れて急な昇温を避けることにより発芽への影響はない。

技術情報 平成24年(2012年)農試・環境部

土壌窒素無機化量の推定に基づく水稲窒素吸収傾向の把握と応用

反応速度論的手法を用いて土壌窒素無機化量を推定することにより水稲の窒素吸収の傾向が把握可能である。また、近年の温暖化条件では無機化量、発現時期によっては倒伏 等がかなり発生し、無機化量の過度な増加は作柄にマイナスとなる場合がある。

技術情報 平成24年(2012年)農試・作物部

麦作における難防除雑草ヤグルマギクの出芽パターンと除草剤に対する反応

ヤグルマギクの出芽は越冬前に9割以上に達し、麦類の播種期を遅らせることにより生存個体数は減少する。生育期茎葉処理型除草剤のアクチノール乳剤およびバサグラン液剤に一定の防除効果がある。

普及技術 平成23年度(2011年度)農試作物部

小麦作におけるツノミナズナの防除法

小麦作におけるツノミナズナに対して除草剤による防除としてガレース乳剤の土壌処理とエコパートフロアブルの生育期茎葉処理による体系防除が有効である。耕種的防除として夏期2ヶ月間の湛水管理により埋土種子量を半減でき、小麦の晩播により生存個体数を大幅に減少できる。

試行技術 平成23年(2011年)農試企画経営部

ポリエチレン製ネットと電気柵の組み合わせによるニホンジカ侵入防止技術

1m幅のポリエチレン製ネットを地上高 50 ㎝に張り、その外側 10 ㎝、地上高 30 ㎝に 電気柵1段または、地上高 15 ㎝と 45 ㎝に電気柵2段を設置することでニホンジカの侵入を防ぐことができる。

試行技術 平成23年(2011年)農試企画経営部

ポリエチレン製ネットと電気柵を立体的に組み合わせた安価な電気柵で多獣種の侵入防止ができる

ポリエチレン製ネットと電気柵を立体的に組み合わせた安価な電気柵(長野式電気柵) でニホンザル、イノシシ、ニホンジカ、中型獣侵入防止ができる。

試行技術 平成23年(2011年)農試育種部・作物部、農業技術課

雑草イネの手取り除草における作業効率の向上法

雑草イネの手取り除草作業を簡易的に行うには、出穂直後から脱粒が始まる時期までに株 の地際から刈り捨てる。また、株間を広げて栽植密度を下げることや、「風さやか(信交 526 号)」の作付けは、抜き取り効率の向上効果や異種米混入率の低減効果が得られる。

試行技術 平成23年(2011年)農試作物部

雑草イネの畑転換による防除

畑条件に発生する雑草イネは大豆、そば、とうもろこしを栽培することで抑制でき、播種時期が遅いほど防除効果が高い。また、各作物のイネ科雑草対象の除草剤処理が有効である。

試行技術 平成23年(2011年)農試作物部・育種部 農業技術課

雑草イネ防除対策マニュアル(暫定版)

雑草イネの生理生態解説、除草剤による防除、耕種的防除および地域ぐるみの防除対策についてのマニュアル(暫定版)を作成した。

普及技術 平成23年(2011年)農試・環境部

きのこ廃培地(オガクズ)堆肥の含有成分を考慮した水稲施肥

オガクズを原料にしたきのこ廃培地堆肥を水田に春施用した場合の含有窒素の肥効率 は 20~30%に評価できるほか、含有リン酸についても 60~70%に評価可能であり、500~ 1,000kg/10a 施用ではリン酸肥料は無施用で栽培可能である。

普及技術 平成23年(2011年)農試環境部、農業技術課

大麦における肥効調節型肥料を用いた全量基肥施肥法

速効性窒素肥料とシグモイド型 30 日タイプの被覆尿素をN1:1で配合した肥料を用いた大麦の全量基肥施肥は省力的で春作業の集中回避に有効な施肥法である。

普及技術 平成23年(2011年)野花試畑作部、農業技術課

だいず「すずほまれ」(東山217号)は豆腐加工適性に優れ機械収穫に適する良質な品種である

だいず「すずほまれ」(東山217号)は「タチナガハ」より蛋白質含有率が高く、豆腐の凝固性が良く良食味で豆腐加工適性に優れる。耐倒伏性で栽培しやすく機械収穫に適し、ダイズモザイク病抵抗性で褐斑粒の発生が少なく、しわ粒や裂皮粒などの障害粒も少なく子実の外観品質が良い。

普及技術 平成23年(2011年)農試・作物部・企画経営部・環境部

麦・大豆の耕うん同時畝立て播種技術、水稲湛水直播技術よる2年3作体系の導入効果および作業体系マニュアル

麦作および大豆作での耕うん同時畝立て播種技術、水稲作での湛水直播技術を大規模経営 体へ2年3作体系で導入することにより、麦および大豆が増収するとともに、水稲では労働 時間の削減が図られる。生産費は、規模拡大を行うことで、体系全体で約2割削減され、所得の増加が可能である。

普及技術 平成23年(2011年)農業技術課、農試・作物部・企画経営部

「ゆめしなの」、「あきたこまち」、「コシヒカリ」、「ひとごこち」の疎植栽培は慣行栽培並の収量性、収益性が得られる

「ゆめしなの」は18株/㎡、「あきたこまち」 、「コシヒカリ」、「ひとごこち」は15株/㎡ま での疎植栽培が可能であり、慣行密度並の収量性、収益性が得られ、規模拡大に有効である。

普及技術 平成23年(2011年)農試・作物部・育種部、農業技術課

水稲新品種「風さやか(信交526号)」は中生の晩の熟期で、高温登熟を回避でき、耐倒伏性が高く、いもち病に強く多収である

水稲「風さやか(信交 526 号)」は中生の晩の熟期で、高温登熟による障害粒発生を回避でき、耐倒伏性が高く、いもち病にも強く、食味が優れる多収品種である。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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